炊飯器の故障の原因は?炊けない・電源が入らないときの確認と対処法

  • ご飯がかたい、べちゃつくなど、炊き上がりがいつもと違う
  • 電源が入らない、エラー表示が出て止まるのは故障なのか知りたい
  • 修理に出すか買い替えるか、判断の目安がわからない

炊飯器の故障の原因は、内部の部品の傷みに限りません。内釜やセンサーに付いた米粒や水滴、吸気口のほこり、延長コードの使い方、水加減やメニューの選び方も不調を招き、原因を取り除けば直る場合も多くあります。

故障と思い込んで修理に出すと、米粒をふき取るだけで直る不調でも手間と時間がかかり、反対に危険な症状を見逃して使い続けると、発煙や感電につながるおそれもあります。症状ごとの原因と確かめる順番を知っておくことが、自分で直せる不調と、すぐに使用をやめてメーカーに相談したい不調を見分ける近道です。

本記事では、三菱電機や象印などのメーカーの取扱説明書とサポート情報をもとに、ご飯が炊けないときや電源が入らないとき、エラー表示やにおい、音が気になるときの原因と対処を解説します。修理に出す前に確かめることと、故障を防ぐ置き場所と使い方も紹介します。

タップできる目次

炊飯器が故障する主な原因

炊飯器の故障は4つの原因で起きるの図解: 米粒・水滴の付着、吸排気口のほこり、たこ足配線、コードや部品の傷み

炊飯器の故障の原因は、大きく分けると内部の部品の傷みと、毎日の使い方から起きる不調の2つです。三菱電機と象印の取扱説明書は、内釜やセンサーに付いた米粒や水滴、吸気口や排気口のほこり、他の器具と同じコンセントを使う電源のとり方も、うまく炊けない不調や故障につながると案内しています。

使い方から起きる原因は、症状が出たときに自分で確かめられるものばかりです。原因の見当がついていれば、炊き上がりの不調や電源のトラブルが起きたときに、修理を頼む前に見る場所がすぐにわかります。

炊飯器の故障につながる主な原因は、以下の4つです。

  • 内釜やセンサーに付いた米粒・水滴
  • 吸気口・排気口のほこりによる本体の熱
  • 延長コードやたこ足配線による電源の不安定
  • 電源コードや内部の部品の傷み

内釜やセンサーに付いた米粒・水滴

炊飯器を断面で見て、内釜の外側に付いた水滴と、底センサーのまわりに残った米粒を示したイラスト

内釜の外側やセンサーに付いた米粒や水滴は、うまく炊けない不調や故障の原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、ふたやフック部、底センサー(本体の底で内釜に触れているセンサー)に米粒や水滴をつけたまま使うと、故障やうまく炊けない原因になり、ふたが閉まらないこともあると注意しています。

象印の「NW-QA型」も、本体の内側や内釜、サイドセンサーに米粒などが付いたまま使うと、ご飯が焦げたり変色したりする原因になるという説明です。洗ったあとの内釜の外側に水滴が残ったまま本体にセットすると、本体の内部に水が入り、故障や表示部のくもりにつながることも、同じ取扱説明書に書かれています。

確かめる場所は、内釜の外側と底、本体の内側、底センサーやサイドセンサーの表面です。米粒や水滴が付いていたらふき取り、内釜は外側の水分をふいてから本体にセットします。炊飯の前に内釜の外側をひとふきする習慣をつけると、センサーまわりの不調を起こしにくくなります。

吸気口・排気口のほこりによる本体の熱

本体底の吸気口や排気口がほこりや敷物でふさがれると、本体の内部に熱がこもり、炊飯が途中で止まったり故障したりする原因です。象印の「NW-QA型」の取扱説明書は、吸気口や排気口にほこりが付いたまま使うと本体内部の温度が異常に上がり、故障の原因になると説明しています。

三菱電機の「NJ-VW10JC」でも、本体の下にタオルなどを敷いたり、底面の吸・排気口にほこりがたまったりすると、吸・排気口がふさがれて表示部にお知らせが出て、炊飯が途中で止まる場合があるという案内です。炊飯の途中で止まる症状や高温を知らせる表示は、まず本体の底まわりを疑うサインです。

本体の下にタオルやふきん、じゅうたんなどを敷いていないか、底の吸気口や排気口にほこりがたまっていないかを確かめます。敷物を取り除き、ほこりは掃除機で吸い取ってから使い始めます。取り除いたあとも同じ表示がくり返し出るなら、三菱電機の案内どおり販売店への相談が必要です。

延長コードやたこ足配線による電源の不安定

壁のコンセントからたこ足配線で複数の器具をつなぐと分岐部が発熱し、炊飯器は単独でつなぐことを見比べたイラスト

延長コードやたこ足配線で他の器具と同じコンセントを使うと、電源が不安定になったり、分岐した部分が異常に発熱したりするおそれがあります。象印の「NW-QA型」の取扱説明書も、他の器具と併用すると分岐コンセント部が異常発熱して発火することがあると注意しています。

メーカーが求めているのは、定格15A(コンセントが安全に流せる電流の上限が15アンペアであること)以上のコンセントを単独で使うことです。三菱電機の「NJ-VW10JC」は、電源を交流100Vの定格15A以上のコンセントからとり、延長コードを使う場合も定格15A以上のものを単独で使うよう案内しています。

電源の異常をエラー表示で知らせる機種なら、表示が配線を見直す合図です。ハイアールのサポートページは、電源の異常を示す表示が出たら延長コードやたこ足配線を使っていないかを確かめ、電源コードを壁のコンセントに直接差し直すよう求めています。表示が出ない機種でも、配線を見直すと電源まわりの不調を減らせます。

電源コードや内部の部品の傷み

電源プラグを抜くときにコードを引っ張る扱いと、プラグを持って抜く扱いを上下に並べて見比べたイラスト

電源コードの傷みは、触れると通電したりしなかったりする症状として現れる故障のサインです。象印の「NW-QA型」の取扱説明書は、コードに傷がついている、触れると通電したりしなかったりするといった症状を異常の例に挙げ、すぐに差込みプラグを抜いて販売店に点検・修理を依頼するよう求めています。

毎日の扱い方も、電源コードの傷みにつながる原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」は、電源コードに重いものをのせる、無理に曲げる、束ねる、引っ張る、加工するといった扱いで破損し、感電や発火の原因になると注意しています。抜くときにコードを引っ張らず、電源プラグを持つことも同じ取扱説明書が求める扱い方です。

内部の部品も、長く使ううちに傷むことがあります。三菱電機と象印はどちらも取扱説明書に「愛情点検」の項目を設け、長年使っている炊飯器にコードやプラグが異常に熱い、焦げ臭いにおいがする、ファンが回らないといった症状がないか、確かめるようすすめています。症状があれば使用をやめ、販売店に点検・修理を相談しましょう。

ご飯がうまく炊けないときの原因と対処

うまく炊けない時は水加減から見直すの図解: 水不足で芯が残る→付属の計量カップではかる、ほぐし忘れでべちゃつく→約15分以内にほぐす、水の入れすぎで吹きこぼれ→目盛どおりに水加減する、ぬか残りで底が焦げる→ぬかが残らないよう洗う

炊飯器の故障を疑う前に、ご飯がうまく炊けないときは計量と水加減、メニュー、米粒の付き方を確かめます。三菱電機と象印の取扱説明書は、かたい、やわらかい、吹きこぼれる、焦げるといった炊き上がりの不調の原因として、計量や水加減の誤差、メニューの選び方、内釜まわりの米粒を挙げています。

使い方を見直しても炊き上がりが戻らないときに、はじめて内釜の変形やパッキンの傷み、本体の故障を疑う順番にすると、水加減の誤差や米粒の付着といった、修理に出さずに済む不調を見落としません。

炊飯器でうまく炊けない症状と原因を、以下の4パターンに分けて確かめていきます。

  • 芯が残る・かたく炊き上がる
  • やわらかすぎる・べちゃつく
  • 吹きこぼれる・蒸気口から水が出る
  • 底が焦げる

芯が残る・かたく炊き上がる

内釜を傾いた場所と平らな場所に置いて見比べ、傾くと水面と水位の目盛がずれて水の量が変わることを示したイラスト

ご飯に芯が残る、かたいと感じるときは、水の量が足りないか、かために炊き上がるメニューを選んでいることが主な原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、お米を付属の計量カップで正確にはかったか、内釜を平らな場所に置いて水加減したか、最大炊飯容量より多く炊いていないかを確かめるよう案内しています。

料理用の計量カップや計量米びつでは誤差が出ることがあり、傾いた場所で水加減すると水の量が変わってご飯のかたさが変わります。新米シーズン前のお米や、買ってから時間がたって乾燥したお米はかために炊き上がるというのも、同じ取扱説明書の説明です。

メニューの選び方も見直したい点です。「NJ-VW10JC」は「うま早」「お急ぎ」といった早炊きのメニューや「エコ炊飯」がかために炊き上がるとして、水を多めにするよう案内しています。象印の「NW-QA型」も、「エコ炊飯」や「白米急速」でかたくなることがあるとして、「白米 ふつう」などをすすめています。

底センサーやふたパッキン(ふたの内側で内釜のふちに当たるゴムの部品)、内釜のふちに付いた米粒も、かために炊き上がる原因です。米粒をふき取り、水加減とメニューを見直してもかたさが残るなら、内釜の変形を疑いましょう。早炊きを使う日が多く、早炊きでもかたさが気になるなら、早炊きの炊き上がりに力を入れた炊飯器への買い替えも選択肢です。

早炊きと通常の炊き方の使い分けは、以下の記事で早炊きに強い炊飯器とあわせて紹介しています。

やわらかすぎる・べちゃつく

内釜の水加減を目盛どおりの場合と新米の場合で見比べ、新米は水位の目盛より少し少なめにすることを示したイラスト

ご飯がやわらかすぎる、べちゃつくときは、浸水や予約の時間の長さと、炊き上がったあとのほぐし忘れが主な原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、お米を長時間水にひたしたり長時間の予約をしたりすると、やわらかめのご飯になると説明しています。

炊き上がったあとの扱いも、べちゃつきを左右するポイントです。同じ取扱説明書は、炊き上がったらすぐに(約15分以内)ほぐさないと余分な水分が残り、べちゃついたり固まったりするとしています。象印の「NW-QA型」も、炊き上がったらすぐにほぐすよう案内し、ほぐさずに置くとご飯が固まったりべたついたりすると注意しています。

お米の種類による違いも見逃せません。新米は水分が多く、やわらかめに炊き上がりやすいため、象印は新米の水加減を水位目盛より少し少なめにする目安を示しています。長い予約炊飯を控え、炊き上がったらすぐにほぐし、新米の水を控えめにしても直らないときは、メニューの選び間違いや内釜の変形がないかを確かめましょう。

吹きこぼれる・蒸気口から水が出る

米と水を入れた内釜を横から見て、水面が目盛より2mm以上高いと吹きこぼれる様子を、目盛の部分を拡大して示したイラスト

吹きこぼれや蒸気口から水が出る症状は、水の入れすぎやメニューの選び間違い、パッキンまわりの米粒が主な原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、内釜の目盛より水の量が2mm以上多いと吹きこぼれることがあるとし、目盛より水を多めにして炊くときは「やわらか」のメニューを選ぶよう案内しています。

確かめる順番は、水加減、メニュー、洗米、米粒、パッキンと内釜の状態です。同じ取扱説明書では、無洗米を「無洗米」以外のメニューで、おかゆを「おかゆ」以外のメニューで炊くと吹きこぼれることがあり、洗米が不十分なときも吹きこぼれやすいとされています。無洗米も軽くすすぐのが、三菱電機のすすめる炊き方です。

内釜のふちとふたパッキンの間に米粒が挟まっていないか、パッキンがはずれていないかも見ます。象印の「NW-QA型」は、蒸気口パッキンや内ぶたシールパッキンに挟まった異物や、内釜の変形も吹きこぼれの原因に挙げています。多量に吹きこぼれたときは、三菱電機の案内どおり使用をやめ、販売店に点検・修理を依頼しましょう。

底が焦げる

米と水を入れた内釜を横から見て、長時間の浸水でぬかが底にたまり、炊き上がると底が焦げる流れを示したイラスト

底が焦げるときは、洗米が不十分でぬかが残っているか、浸水や予約の時間が長すぎることが主な原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、ぬか分が残ると焦げやすくなるとし、お米を長時間水にひたしたり長時間の予約をしたりしたときもおこげができると説明しています。

象印の「NW-QA型」も、長時間の浸水や予約でぬかが底にたまり、焦げやすくなるとしています。炊き方による焦げもあり、三菱電機は炊き込みご飯のように調味料を使ったご飯や、無洗米や麦を炊いたときにおこげができるとし、炊飯量によっては底に焦げ色がつくこともあるという説明です。

内釜の底や底センサーの上の米粒も、底が焦げる原因になります。底センサーと内釜の底をふいてもひどく焦げるときは、象印が原因に挙げている内釜の変形を確かめ、変形していれば販売店で内釜の交換を相談します。

電源が入らない・エラーが出るときの確認

電源・エラーはこの4点を確かめるの図解: 電源が入らない=プラグと停電、ボタンが無反応=保温を取り消す、エラー表示=取説で調べる、同じ表示が出る=販売店に相談

炊飯器の故障と決める前に、電源が入らないときやエラーが出るときに確かめたいのは、電源、ボタン操作、エラー表示の3つです。電源プラグの差し込みやブレーカー、操作の手順を見直すだけで動く場合があり、表示の意味がわかれば自分で取れる対処もはっきりします。

電源コードやプラグに傷があるときや、確かめても同じエラー表示が何度も出るときは、自分で分解せずに使用をやめ、症状と表示を控えてメーカーや販売店に相談する準備に移ります。

電源が入らないときやエラーが出るときの確認ポイントは、以下の3つです。

  • 電源が入らない・表示が消えている
  • ボタンを押しても反応しない
  • エラー表示が出て止まる

電源が入らない・表示が消えている

電源が入らない、表示が消えているときにまず疑いたいのは、電源プラグの差し込みと停電、ブレーカーです。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、電源プラグをコンセントに差し込まないと表示は出ないとし、停電していないか、電源プラグが抜けていないかを確かめるよう案内しています。

電源プラグは根元まで確実に差し込み、差し込みがゆるいコンセントは使わないのがメーカーの注意です。別のコンセントにつないで表示が出るなら、コンセント側の不調を疑えます。炊飯中に電気ポットで湯をわかしたり電子レンジを使ったりすると、定格電流を超えてブレーカーが下りることがある点も、象印の「NW-QA型」の取扱説明書に書かれた注意です。

停電のあとの動きは機種で違います。象印の「NW-QA型」は、ブレーカーを戻したときに停電の時間が10分未満なら炊飯を続けるとしています。電源コードやプラグに傷がある、触れると通電したりしなかったりするときは、差し直しをくり返さずに使用をやめるのが安全です。

ボタンを押しても反応しない

ボタンを押しても反応しないときは、故障より先に、炊飯中や保温中、予約中で操作を受け付けない状態になっていないかを確かめます。三菱電機の「NJ-VW10JC」は、炊飯中や保温中、予約中は取消のボタン以外を受け付けないと取扱説明書に書いています。

保温中に炊飯を始めたいときは、保温を取り消してから炊飯のボタンを押すのが正しい順番です。象印の「NW-QA型」は、保温ランプが点灯しているときは「保温/とりけし」キーを押してから「炊飯/再加熱」キーを押すよう案内しています。

押す順番の抜けも、ボタンが反応しないように見える原因です。象印の「NW-QA型」は、炊飯やタイマー予約の操作の最後に「炊飯/再加熱」キーを押さないと始まらないとしています。手順どおりに操作してもボタンが反応しないなら、取扱説明書の「故障かなと思ったとき」の項目で機種ごとの条件を確かめ、直らないときは販売店に相談しましょう。

エラー表示が出て止まる

エラー表示が出て止まったときは、表示の意味を取扱説明書の一覧で確かめるのが最初の対処です。エラーの英数字はメーカーと機種で意味が違うため、別の機種の情報をあてはめず、象印の「こんな表示をしたとき」のような手元の取扱説明書の項目で照らし合わせます。

よくある表示の1つが、内釜の入れ忘れです。象印の「NW-QA型」は内釜を確実に入れるよう案内し、ハイアールは内釜を検知できない表示が出たら「保温・切」キーを押してから内釜をセットするとしています。センサーの高温を知らせる表示では、「保温/とりけし」キーを押して外ぶたを開け、45分以上冷ますのが象印の案内です。

電圧の異常を知らせる表示もあり、象印は異常な電圧が入ると故障を防ぐために動作を止めるとして、コンセントの定格電圧を確かめ、別のコンセントを使うよう求めています。ハイアールは、電源の異常の表示で延長コードやたこ足配線をやめ、壁のコンセントに直接差すよう案内し、保温が72時間を超えたときにもエラーになるという説明です。

表示の原因を取り除き、電源プラグを差し直しても同じ表示が出るときは、故障の可能性が高い状態です。ハイアールは、再び同じ表示が出た場合は故障として販売店に修理を依頼するよう案内しています。

異臭や異音がするときに考えられる原因

異臭・異音は種類で対処を変えるの図解: ご飯・内ぶたのにおい、プラスチックのにおい、ジー・ブーンの音、焦げ臭い・煙、ファンの音が止まる

炊飯器の故障を疑いたくなる異臭や異音にも、異常ではないものと、お手入れや使い方で直るもの、すぐに使用をやめるべきものがあります。メーカーの取扱説明書は、においや音の種類ごとに原因と対処を分けて載せているので、症状に当てはめて確かめるのが確実です。

ご飯や内ぶたのにおいは保温やお手入れを見直すと減らせる場合があり、使いはじめのプラスチックのにおいや、ファンや沸とうの音は故障ではありません。一方、焦げ臭いにおいや煙が出るときは、においの種類を確かめるより先に、プラグを抜いて使用をやめます。

炊飯器の異臭や異音で押さえておきたいケースは、以下の3つです。

  • ご飯や内ぶたからいやなにおいがする
  • 使いはじめにプラスチックのにおいがする
  • 炊飯中や保温中に音がする

ご飯や内ぶたからいやなにおいがする

ご飯や内ぶたからいやなにおいがするときは、保温のしかたと洗米、お手入れの不足が主な原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、しゃもじを入れたまま保温する、保温中のご飯に冷えたご飯をつぎたすといった使い方がにおいの原因になるとしています。

保温の時間にも目安があります。同じ取扱説明書は、24時間以上の保温が変色やにおい、パサつきの原因になるとし、12時間以上の予約も長時間お米を水にひたすことになるため、においが出る原因になるという説明です。洗米が不十分でぬか分が残っている場合も、においにつながります。

内ぶたや蒸気口のお手入れも欠かせません。象印の「NW-QA型」は、炊飯や保温のあとに毎回お手入れをしているかを確かめる点に挙げ、炊き込みご飯のあとは念入りに内釜を洗い、「クリーニング」を行うよう案内しています。保温を短めに切り上げ、内ぶたやパッキンを使うたびに洗うと、においは残りにくくなります。

使いはじめにプラスチックのにおいがする

新しい炊飯器から出るプラスチックのにおいは、故障ではありません。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、使い始めのにおいは故障ではなく使用にともない出なくなると説明し、象印の「NW-QA型」も、使いはじめのプラスチックなど樹脂のにおいは使うとともに少なくなるとしています。

においが気になるときに試したいのが、取扱説明書にあるお手入れの機能です。象印の「NW-QA型」は「クリーニング」を、三菱電機の「NJ-VW10JC」は内釜に水を入れて沸とうさせる本体のにおい取りの手順を案内しています。お手入れ機能の名前や手順は機種で違うため、手元の取扱説明書で確かめましょう。

使い続けている炊飯器から焦げ臭いにおいがしてきたときは、樹脂のにおいとは別の異常です。お手入れ機能で様子を見ることはせず、プラグを抜いて販売店やメーカーに点検を相談します。

炊飯中や保温中に音がする

炊飯中や保温中の「ジー」「ブーン」といった音は、異音ではなく正常な動作の音です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、「ブーン」は内部の熱を外へ逃がすファンの音、「チリチリ」「ジー」はIH(電磁誘導で内釜自体を発熱させる加熱方式)特有の通電音、「グツグツ」「シュー」は強火で沸とうしている音だと説明しています。

象印の「NW-QA型」も、「ジー」はマイコンが火力を調節している音、「ブーン」はファンの音として、異常ではないとしています。炊飯の開始後にファンの音がしたり、沸とうの音が強くなったりするのは、取扱説明書に載っている通常の動作です。

注意したいのは、聞こえるはずの音が止まったときです。三菱電機は冷却ファンが回らなくなったとき、象印は炊飯中に底部のファンが回っていないときを、使用を中止する症状に挙げています。取扱説明書に載っていない音が続くときも、使用をやめて販売店に相談しましょう。

修理に出す前に確かめること

修理の前にこの4点を確かめるの図解: 危険な症状=すぐ中止、取扱説明書=表示を控える、保証期間=本体1年、修理か買い替え=使用6年以上

炊飯器の故障が疑われるときは、すぐに使用をやめるべき症状かどうかを先に見極めてから、取扱説明書、保証期間、修理か買い替えかの順に確かめます。危険な症状を後回しにしないためと、保証や部品の有無で修理を頼めるかどうかが決まるためです。

メーカーは、分解や自分での修理をしないよう取扱説明書で求めています。三菱電機は修理をお買い上げの販売店か修理窓口に相談するよう案内しており、自分で確かめる作業は、見る、ふく、差し直すの範囲にとどめます。

炊飯器を修理に出す前に確かめることは、以下の4つです。

  • すぐに使うのをやめて相談したい症状
  • 取扱説明書と表示の英数字を確かめる
  • 保証期間と型番を確かめる
  • 修理するか買い替えるかの目安

すぐに使うのをやめて相談したい症状

電源コードやプラグが異常に熱い、焦げ臭いにおいや煙が出る、触れるとビリビリと電気を感じるといった症状は、すぐに使用をやめて電源プラグを抜くべきサインです。三菱電機の「NJ-VW10JC」と象印の「NW-QA型」の取扱説明書は、どちらも同じような症状を異常の例に挙げ、販売店に点検・修理を依頼するよう求めています。

本体や部品の状態も、使用をやめるかどうかの判断材料です。三菱電機は、冷却ファンが回らない、本体や内釜に割れやヒビ、ゆるみ、がたつきがある、水や米を本体に直接入れてしまった、多量に吹きこぼれたといったときに使用を中止するよう案内しています。象印も、本体が変形したり異常に熱かったりするときを異常の例に挙げています。

症状が出たあとに電源を入れ直して様子を見るのは、避けたい行動です。異常があるまま使い続けると発煙や発火、感電につながるおそれがあると、メーカーは注意しています。プラグを抜いたら分解はせず、販売店かメーカーの相談窓口に連絡しましょう。

取扱説明書と表示の英数字を確かめる

修理を頼む前に最初に読みたいのは、取扱説明書の「故障かな?と思ったら」の項目です。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、修理を依頼する前に取扱説明書をよく読み、症状ごとの点を調べるよう求めており、象印の「NW-QA型」にも「故障かなと思ったとき」の項目があります。

項目を調べても不具合が残るときは、使用をやめて電源プラグを抜き、故障の状況と表示部の英数字を販売店に伝えるよう三菱電機は案内しています。いつ、どの操作で、どんな表示が出たかを控えておくのも、症状を正確に伝えるための準備です。

取扱説明書が見当たらないときは、本体の型番をもとに、メーカーの公式サイトで取扱説明書や「よくあるご質問」を探します。三菱電機は、取扱説明書の中でホームページの「よくあるご質問」もあわせて案内しています。

保証期間と型番を確かめる

修理に出す前に見ておきたいのが、保証期間内かどうかを示す保証書です。三菱電機の「NJ-VW10JC」は本体の保証期間がお買い上げ日から1年間で、象印の「NW-QA型」も本体は1年間、内釜の内面のフッ素加工(ご飯がこびりつきにくいよう内釜の内側に施したコーティング)は3年間です。

保証期間内でも、有料になる場合がある点には注意が要ります。三菱電機は、保証期間内でも有料になることがあるとして保証書をよく読むよう求め、内釜やパッキンなどの消耗部品は保証期間内でも有料としています。保証の条件は機種で違うため、手元の保証書で確かめましょう。

保証書と一緒に、本体の型番も控えておきます。型番がわかれば、保証の対象かどうかや取扱説明書の確認がスムーズになり、販売店やメーカーに症状を伝えるときにも役立ちます。

修理するか買い替えるかの目安

修理するか買い替えるかを決める材料は、保証期間と補修用性能部品保有期間(製品の機能を保つために必要な部品をメーカーが保有する期間)の2つです。象印は「NW-QA型」の取扱説明書で製造打ち切り後6年間、パナソニックは炊飯器の補修用性能部品保有期間を製造打ち切り後約6年と案内しています。

パナソニックがすすめているのは、保証期間内に故障した場合の修理です。保証期間が切れていても、症状によっては修理の方が買い替えより安く済む場合があるとして、修理費用に応じて判断するよう案内しています。購入から6年以上たった炊飯器は部品の保有期間が過ぎている可能性が高く、修理ができずに買い替えが必要になることがあるという説明です。

6年以上使った炊飯器の不調は、販売店やメーカーに修理ができるかを問い合わせ、部品が無いとわかった時点で買い替えを考えるのが現実的です。買い替えるときは、国内メーカーごとの炊飯器の特徴を比べると、今の炊飯器で不満だった炊き上がりや使い勝手から選び直せます。

買い替えを考えるなら、国内メーカーごとの炊飯器の特徴を以下の記事で紹介しています。

故障を防ぐ置き場所と使い方

故障は置き場所と電源で防げるの図解: 壁にくっつけて置く→壁などから20cm以上離す、たこ足配線でつなぐ→15A以上のコンセントを単独で、吸気口にほこりがたまる→月に一度程度は掃除機で吸う、ポリ袋やルーの料理を作る→取扱説明書のメニューだけ

炊飯器の故障を招く置き場所と使い方に共通するのは、熱がこもる、電源に負担がかかる、米粒や水滴が残る、蒸気の通り道が詰まるという4つの状態です。どの状態も、取扱説明書の注意を守れば日々の置き方と使い方で避けられます。

置き場所とコンセント、お手入れ、炊く料理の4点を取扱説明書の注意に合わせておくと、炊き上がりの不調や本体の故障を起こしにくくなります。どれも今日から始められ、特別な道具も要りません。

炊飯器の故障を防ぐために心がけたい置き場所と使い方は、以下の4つです。

  • 壁や家具から離して蒸気がこもらない場所に置く
  • 定格15A以上のコンセントを単独で使う
  • 内ぶたやセンサー、吸気口の汚れをこまめに取る
  • 取扱説明書にない料理には使わない

壁や家具から離して蒸気がこもらない場所に置く

炊飯器の置き場所は、吸気口や排気口をふさがず、蒸気がこもらない場所を選びます。三菱電機の「NJ-VW10JC」の取扱説明書は、壁などから20cm以内や、紙、タオル、ふきん、アルミシート、じゅうたんの上といった吸・排気口をふさぐような場所で使わないよう求め、変色や変形、故障の原因になると説明しています。

収納棚に置く場合は、蒸気のこもりに注意が必要です。同じ取扱説明書が、壁や家具の近くやキッチン用収納棚では中に蒸気がこもらないようにするよう求めているのは、結露で壁や家具の変色や変形が起きるためです。不安定な場所や熱に弱い敷物の上、水のかかる所や火気の近くも、使わない場所に挙げています。

他の家電との位置関係も見落としがちな点です。象印の「NW-QA型」は、他の電気機器に蒸気が当たる場所で使わないよう求め、蒸気により電気機器の火災や故障、変色、変形の原因になるとしています。IHクッキングヒーターの上に置かないことも、同じ取扱説明書の注意事項です。

定格15A以上のコンセントを単独で使う

炊飯器の電源は、定格15A以上のコンセントを単独で使うのがメーカーの指定です。三菱電機の「NJ-VW10JC」と象印の「NW-QA型」はどちらも取扱説明書でコンセントの単独使用を求めており、三菱電機は延長コードを使う場合も定格15A以上のものを単独で使うよう案内しています。

プラグまわりの扱いも、故障や事故を防ぐポイントです。三菱電機は電源プラグの刃と刃の取付面のほこりをとるよう求め、ほこりが付いていると火災の原因になると説明しています。象印も、差込みプラグの刃や刃の根元にほこりが付いている場合はよくふくよう案内しています。

差し込みと抜き方にも決まりがあり、電源プラグは根元まで確実に差し込み、抜くときはコードではなくプラグを持つのが正しい扱いです。三菱電機は、差し込みが不完全だと感電や発熱による火災の原因になり、電源コードを持って引き抜くと感電やショート、発火の原因になると注意しています。

内ぶたやセンサー、吸気口の汚れをこまめに取る

内ぶたやセンサー、吸気口の汚れは、使うたびのお手入れと月に一度程度のお手入れに分けて取ると、炊き上がりの不調と本体の故障を起こしにくくなります。毎回のお手入れは、内ぶたやパッキンを洗い、内釜の外側やセンサーの水滴と米粒をふき取ってから本体にセットすることです。

象印の「NW-QA型」の取扱説明書は、本体底部の吸気口と排気口を掃除機で月に一度程度掃除するよう案内しています。ほこりが付いたまま使うと本体内部の温度が異常に上がり、故障の原因になるためです。三菱電機の「NJ-VW10JC」も、本体や本体のまわりを清潔にし、吸・排気口からほこりや虫が入らないようにするよう求めています。

お手入れのしかたは、部品ごとに機種で違います。内ぶたやパッキンの取り外し方、洗って良い部品、こびりついた汚れの落とし方は、手元の取扱説明書のお手入れの項目で確かめましょう。

取扱説明書にない料理には使わない

炊飯器は、取扱説明書に載っている炊飯メニューだけに使うのが基本です。象印の「NW-QA型」の取扱説明書は、取扱説明書やお料理ノートに記載の炊飯メニュー以外の用途に使わないよう求めており、メニュー集にない調理は炊飯器ではしないようにします。

食材をポリ袋に入れて加熱する料理は避けます。象印によると、食材をポリ袋などに入れて加熱する料理や、クッキングシートやアルミ箔、ラップフィルムを使った料理や蒸し物は、蒸気の通り道などが詰まる原因です。三菱電機の「NJ-VW10JC」も、ポリ袋やラップ、アルミホイルなどを入れて炊飯しないよう注意しています。

豆類の料理や、カレーやシチューのルーでとろみをつける料理も、炊飯器では作らないのが安全です。三菱電機は、多量の油を入れる料理や豆類の料理、ルーでとろみをつける料理を、吹きこぼれややけどを防ぐために使ってはいけない料理に挙げています。

まとめ

炊飯器の故障の原因は、内部の部品の傷みだけでなく、内釜やセンサーの米粒と水滴、吸気口のほこり、延長コードやたこ足配線による電源のとり方、水加減やメニューの選び方にもあります。症状ごとに取扱説明書で原因を確かめれば、修理に出さずに直る不調も少なくありません。

覚えておきたい目安は3つです。電源コードやプラグが異常に熱い、焦げ臭いにおいや煙が出るときは、すぐにプラグを抜いて販売店に相談します。エラー表示は取扱説明書で意味を確かめ、差し直しても同じ表示が出るなら故障を疑い、修理か買い替えかは保証期間と、製造打ち切り後6年(パナソニックは約6年)という部品の保有期間で判断しましょう。

炊飯器の不調に気づいたら、慌てて修理に出す前に、米粒やほこり、電源のとり方といった身近なところから確かめてみると良いでしょう。置き場所とコンセント、毎日のお手入れを取扱説明書どおりに整えておけば、毎日のご飯を安心して炊き続けられます。

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この記事を書いた人

美味しいご飯を食べることを生きがいとする炊飯器おたくです。ご飯の炊き方にこだわり続け、自分の理想の炊飯器を探し続けてきました。このサイトでは、スペック表だけではわからない炊飯器のブランドやモデルの違い、用途・機能別のおすすめモデルをわかりやすく紹介しています。

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